づつ、ずつの違い!使うなら『ずつ』推奨…正しい使い分け伝授

メタ坊
ずつ、づつの違いがわからない…

トレ男
確かに、正しい使い分けってあるのかな?

メタ坊
文部科学省のHPもみたけどよくわかんなかったよ…

トレ男
国のHPはよくわからないよね…よし、チェルキーくんに聞いてみよう


どうも、チェルキーです。ずつづつの違いに迷いますよね。どっちが正しいんだ?と…

  • 1つずつ、1つづつ

  • 少しずつ、少しづつ

  • ちょっとづつ、ちょっとずつ
どっちが正しいのか?使い分けがわからず迷う人は多いでしょう。

しかし、この記事を読めば、ずつ、づつの違いを知り、今後迷いなく使えるようになります。

日本語は世界でも習得するのに難しいとされる言語。今回ご紹介する『ずつ、づつ』も漢字にしてしまえば、なんと両方とも「宛」と書くんです…同じなんですね〜。

いや〜、なんとややこしいのでしょう…しかも、づつ、ずつの違いは、日本語として古いか?新しいか?というだけの違いというオチ…

わざわざ新しくする必要あるのかよ!とツッコミたくなりますよね。

結果、多くの人が、わざわざ貴重な時間を割いて、google先生に質問しなくてはならなくなったのです…(yahoo先生ってあんまり言わないのはなんででしょうねw)

ただ、
安心してください!

もう今後、2度と『ずつ』と『づつ』の違いであなた様が迷うことは無くなるでしょう!

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古いか、新しいか?の違いだけですから、要するに新しいほうを使っておけば間違いないのです!



づつ、ずつの正しい使い分け、使い方とは?



結論から書くと、何においても『ずつ』を使うことを推奨します。国で使用される公的文書においも全て『ずつ』を使用。

づつ、ずつの仮名の使い方について、文部科学省HPを読んで判断するに、正しいのは『ずつ』ですね。

ただ『づつ』を使うのは間違っているのか?と言われると、そうではありません。

両方とも日本語として使えるものであり間違った用法ではないのです。

但し、誤りではないものの「ずつ」を使う方が推奨されています。それは冒頭にも書きましたが、「ずつ」が現代仮名遣いであり、「づつ」は歴史的仮名遣いという理由によるものからです。

文化庁のホームページ内で公開されている国語施策・日本語教育における内閣告示・内閣訓令の『現代仮名遣い 本文・第2(表記の慣習による特例)』によれば、現代では二語に分けられない言葉について、「じ」「ず」を本則(基本的なルール)としながらも、「ぢ」「づ」と書くことも認めています。

つまり、官公庁・自治体が作成する公文書、教科書・新聞など不特定多数の人が目にするものについては「ずつ」が本則に従った正しい使い方

「づつ」については私的な場においての使用が“誤りではない”とされているものです。(間違いではないが、正しくはない…なんともスッキリしない話ですよね)

ですから、役所関係の書類やビジネス文書の場合だけでなく、試験でも特に指定がない場合は「ずつ」を使った方が堅実。

対して、個人的なメモや手紙の中で「づつ」という表記があっても「間違っている」と指摘しない方がいいでしょう。

この様に日本語は同じ発音であるにも関わらず「じ」と「ぢ」、「ず」と「づ」と言葉によって平仮名の表記が異なる場合があります。

なぜこうした違いがあるのでしょう?

かなりややこしい話になりますが、ずつの語源から紐解いていきましょう。

ちょっと混みいった話なので、じっくりと読んでいただけると幸いです。



ずつの語源



『ずつ』は現代仮名遣いです。

つまり、ずつの語源を知るには、現代仮名遣いの成り立ちを知ること…仮名ができた由来から知ることです。

最初に簡単に要約すると、複雑になった仮名を整備し、その使い方を限定した。

その結果。最終的に『ずつ』となったようですね。

より詳しく知るには、仮名の由来、仮名遣いについてみていきましょう。



仮名の由来


仮名とは、独自の文字を持たなかった日本において中国から伝わった漢字を元にして作られたもの。

漢字にはそれぞれ音韻や意味がありましたが、日本固有の人名・地名を表記するために漢字の音だけを利用して読ませる“万葉仮名”が登場。

「あ」は「安」「阿」、「い」は「伊」「以」などを使って表します。

時代が進むにつれ漢字を崩したものや、一部を使って書くようになり、平安時代初めに平仮名(ひらがな)・片仮名(カタカナ)が成立したと考えられています。

ひらがなは現代の顔文字みたいなものだった:
平仮名は当初、女文字とも言われていたように公では使用せず私的なものでした。

その為、元となる漢字について、特に決められておらず複数あった為、それを崩した形の平仮名の字は多い時で300種近くあったとか。

現在の平仮名の総数は48種(ゐ、ゑ含む)からは想像も付かないほどの多さです。

これは次第に淘汰されていき、遂に1900年(明治33)小学校令施行規則の第一号表によって48種が示され、現在に至ります。

LINEやメールで記号を組み合わせて作る顔文字『こんなの→(^_^)』のような感覚でひらがなは生み出されていたんでしょうね

時代と共に変わっていったものは字体だけでなく発音も同様です。

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発音の違いによって生まれた仮名遣い


現代の発音では「じ」と「ぢ」、「ず」と「づ」は変化することはありません。

言葉にして『じ』と言うのも、『ぢ』と言うのも同じで、聞いている人間も『じ』『ぢ』の区別はつきません。

しかし、仮名が成立した平安時代中頃では発音によって仮名の使い分けができた。

つまり、言葉にして『じ』『ぢ』と言う発音が違いますし、聞いている人間も相手が『じ』と言ったのか、『ぢ』と言ったのか?区別がついたのです。


その後、発音に変化が出るに従い“語”に対して仮名と実際の音に差が出てきた為、仮名を使い分けるための規準が設けられます。

これが“仮名遣い”であり、

  • 表音式仮名遣い

  • 現代仮名遣い

  • 歴史的仮名遣い
の3種類が主なものです。


そして、明治時代、近代化が進められる中で学校教育においても教科書に表記する日本語の整備が行われることになります。

この時、採用されたのは過去の文献に根拠を求める“歴史的仮名遣い”。

しかし、歴史的仮名遣いは代表的なものとして「今日(けふ)」「蝶々(てふてふ)」など、実際の音韻とかけ離れた表記。

そこで、第二次世界大戦後の国語改革では、実際の発音に対応した表音式仮名遣いの一つである“現代仮名遣い”を採用。『現代かなづかい』に統一されます。

おっと、なんだかややこしくなってきました…

要するに多くの仮名が生まれて、いろんな使い方がされていたのを、数を限定し、かつ使い方を整備したのです。

その整備した結果、づつ、ずつでは、『ずつ』を使う…となった…これが『ずつ』の語源です。



現代仮名遣いの例外


また、 “現代仮名遣い”は発音に従って書き表すことを原則としつつ、いくつか例外が設けられています。

「じ」と「ぢ」、「ず」と「づ」はその一つであり、冒頭で述べたように基本的には「じ」と「ず」を用いるべきとしながら、“同音の連呼によって生じたもの”“二語の連合によって生じたもの”については「ぢ」と「づ」を用いることとしました。

例えば、「縮(ちぢみ)」「鼓(つづみ)」や「鼻血(はなぢ)」「三日月(みかづき)」「常々(つねづね)」などがそれに相当します。

これらの場合は「じ」「ず」は使用しません。

これはややこしい…もうちょっと例を見るために文部科学省HPより引用します。

みかづき(三日月) たけづつ(竹筒) たづな(手綱) ともづな にいづま(新妻) けづめ ひづめ ひげづら

おこづかい(小遣) あいそづかし わしづかみ こころづくし(心尽) てづくり(手作) こづつみ(小包)  ことづて はこづめ(箱詰) はたらきづめ みちづれ(道連)

かたづく こづく(小突) どくづく もとづく うらづける

ゆきづまる ねばりづよい

つねづね(常々) つくづく つれづれ 
引用:文部科学省HP


1986年(昭和61)、『現代かなづかい』をより柔軟に対応できるよう改定した『現代仮名遣い』を内閣告示第一号として告示。

各行政機関において今後は「現代の国語を書き表すための仮名遣いの拠りどころ」とするよう訓令しています。

つまり、公文書などの作成における仮名の使い方の根拠となっている為、一般的な文書においてもこれに従った方が良いと言えるでしょう。

言葉は文化の一つですが不変なものではなく、日常的に使って行く中で変化し続ける性質を持っています。

事実、2018年1月12日にはおよそ10年ぶりに改訂した国語辞典『広辞苑』が販売。

加えられた言葉は、『ブラック企業』『がっつり』『ちゃらい』『スマホ』など1万語も新しい日本語として加えられたそうですよ。





現代の日本語の仮名遣いでは、「づつ」を使うことも認めながらも「ずつ」が正しい用法です。

ビジネス文書や学校に提出するレポートを作成する時は勿論、特に入学試験や就職活動で提出する書類など重要な局面では「ずつ」を使うようにしましょう。

また、「づつ」を使うのは誤りでないものの同じ文章の中で「ずつ」と「づつ」を併用すると恰好が悪くなってしまいます。

使う時はどちらかに統一するように気を付けた方が良さそうですね。


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