春に頭痛が増える原因3つ!対処法と注意点5つをわかりやく解説

メタ坊
春になったら、急に頭痛が増えた気がする…

トレ男
春ならではの頭痛ってあるだろうからね

メタ坊
え?それどういうこと?

トレ男
それは薬剤師のTさんに聞いてみるといいよ!

どうも、薬局勤務の現役薬剤師Tです。春になって、なんだか頭痛になりやすくなったな…という人も多くいます。

そこには春ならではの頭痛になる原因があるのです。

今回は、春に起こりやすい頭痛の原因や対策方法についてわかりやすく解説!

本来であれば、1年のうちでもっとも過ごしやすい季節のはず…原因を知り、対処法を知ることで快適に過ごしたいですよね!

この記事を最初から最後まで読んでいただければ、その手助けができると思います。

ぜひ参考にされてみてください。

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春に頭痛が起こる原因とは?


春に頭痛になりやすくなった原因は、春特有の変化が原因であることが多いでしょう。

その春特有の変化は次の3つです。

  • 環境の変化に伴い、精神的ストレスを受けやすい

  • 気温や気圧の差が大きくなる

  • 自然界の変化により、アレルギー反応が起こりやすい
では、1つずつみていきましょう。



環境の変化に伴い、精神的ストレスを受けやすい



春は、入学や卒業・就職や部署移動など生活環境の変化の多い季節でもありますね。新しい人間関係もできやすい時期です。

適度な緊張や刺激は、心と身体に良い影響を与えますが、緊張状態が持続し、休息が足りない状態が続くと自律神経の働きに影響を与えてしまうのです。

そして、自律神経が乱れると片頭痛を起こしやすくなります。

環境の変化に伴い、精神的ストレスを受けて起こる自律神経への乱れ…

これに加えて、春の気温、気圧も自律神経の乱れを起こしやすいので、余計、春は頭痛になりやすいのです。

春の気温、気圧も自律神経の乱れを起こしやすい…とはどういうことかというと…



春は気温や気圧の差が大きくなる



春は気温や気圧の差が大きいのです。

今週は寒いな!冬に戻った!と感じる週もあれば、次の週は、ポカポカ陽気…春っていいなぁ…と思うことありますよね。

このコロコロ変わる天候変化が原因で頭痛になる場合もあるわけです。

この現象が起こる理由は、春型の気圧が高気圧と低気圧が交互にやってくる季節だから!

で、高気圧では交感神経が優位となり、筋肉が緊張して、血管の収縮を起こし、低気圧では副交感神経が優位となり、筋肉が弛緩して、血管が緩みます。

高気圧:交感神経優位/筋肉は緊張/血管は収縮
低気圧:副交感神経優位/筋肉は弛緩/血管は拡張

このように全く逆のことを体は対応してくれているわけですね!

もちろん体は通年で、高気圧だったり、低気圧だったりする日に対応してくれていますが、春は特にその対応が大変

次のような流れに陥りやすいのです…

  1. コロコロ変わる天候変化によって起こる気温、気圧の差が体にダメージを与える。

  2. 自律神経のコントロールがうまくいかなくなり、血管の収縮と拡張のコントロールがうまくいかなくなる

  3. 結果、片頭痛になる
また、春の頭痛はこれらによる頭痛だけではありません。

春といえば、アレですよね…



自然界の変化により、アレルギー反応が起こりやすい



春といえば、花粉の季節

花粉症やアレルギー性鼻炎の人は、鼻の粘膜が炎症して腫れやすい状態です。

炎症を起こすと、鼻腔と副鼻腔を繋いでいる狭い通路が狭くなり詰まりやすくなる。

そうなると、副鼻腔と鼻腔の間に空気圧の差ができて、頭痛を起こすことがあります。

さらにさらに!

この鼻詰まりなどの不快症状がもたらすストレスや不眠によって、自律神経の乱れに大きな影響を与えてしまうリスクが高くなります。

このように春に頭痛になりやすい原因は、

  • 環境の変化

  • 春という季節独特の気圧・気温の変化

  • 自然界の変化
が相互に絡み合っているからなのです。

原因1つそれ単体だけでも、頭痛になりやすいというのに、相乗効果でさらに頭痛になりやすいわけですね。

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さて、春の頭痛は片頭痛である場合が多いと考えられるのですが、その『痛み』にはどう対処すればいいのでしょうか?



春になりやすい片頭痛について



片頭痛の対処法について知る前に、自分が本当に片頭痛なのか?確認するため、片頭痛の症状をみてみましょう。

片頭痛ではないのに、片頭痛の対処法をしても、効果がないばかりか、悪化してしまう恐れもありますからね。


春の頭痛と関連深い片頭痛の症状


片頭痛は、何らかの原因で脳の血管が拡張することによって痛みが起こります。

片頭痛を起こす誘因は、不眠やストレス、環境変化、ホルモンバランスの乱れ、Mg不足などさまざまです。

(脳内のMgが不足すると、細胞内にCaがたまり、血管が緊張状態となり片頭痛が起こりやすくなる)


症状の特徴には以下のようなものがあります。

  • 自分の拍動に合ったズキンズキンと脈打つような痛み

  • 頭痛と共に、吐き気や嘔吐を伴うこともある

  • 光やにおい、音に過敏になり、それで痛みが悪化する

  • 個人差が大きいが、痛みの持続は数時間で収まることもあれば数日続くこともある

  • 痛みが出る前に、イライラする、あくびが続いたり強い疲労感を感じる、目がちかちかするなどの前兆がある場合もある。
片頭痛の症状に当てはまる項目はあったでしょうか?

次に痛みが出た際の対処方法について確認しておきましょう。


片頭痛の対処法



自分の頭痛は片頭痛だ!と思ったら、次の対処法をオススメします。

  • 光や音などの刺激が少ない環境で、静かに過ごす。
  • 動くことによって症状が悪化することもあるため、なるべく安静に過ごすことが大切です。


  • 頭痛のある部位を冷やす。
  • 冷たいタオルや、タオルに包んだ保冷剤で痛みのある場所を冷やし、拡張してしまった血管を収縮させます。

    それで悪化する場合には、片頭痛ではなく緊張性の頭痛である可能性が高いため冷やさずに肩周辺をあたためるようにしましょう。


  • 薬を服用する。
  • 薬を飲むよりも休養をとって身体を落ち着かせたいところですが、それが難しい場合は市販の鎮痛剤を服用する方法もあります。

    ただ、市販の鎮痛剤を服用するのであれば、片頭痛は痛みがひどくなってから飲んでもほとんど効果はありません。

    明らかな前兆がある時や、痛みが出始めたらすぐに飲むようにしましょう。
薬を服用する時の注意点は、痛みがでるのを恐れて痛み止めを飲みすぎないようにすることです。

痛み止めの乱用は、薬剤性の頭痛を呼び込むことがあり、そうなると治療はかなりやっかいになりますよ。

頭痛が続く場合には、専門の頭痛外来を受診してください。

それ以外に、拡張した血管を収縮させたり、発痛物質を放出する原因となる三叉神経の働きを抑えるトリプタン製剤という片頭痛治療剤があります。

これは、医療機関を受診して必要と判断された場合に処方される薬。


トリプタン製剤は、音や光に過敏になっている神経伝達をブロックする作用もあるため、吐き気や嘔吐がひどい場合にも効果的です。

これは、痛みのない時に飲んでも効果はなく、頭痛が起きた時や前兆を感じた時に服用する薬。

その他には、普段から血管の収縮や拡張を抑えるための予防薬として、Ca拮抗剤やてんかん薬などがあります。

これもトリプタン製剤と同様、医師の診断に基づいて処方される薬です。

他にも注意することを書いておきますので、参考にされてください。



頭痛がある時に注意すること5つ



通常の生活行動が頭痛を悪化させ、長引かせる原因になる場合もあります。次の点について注意してみてください。

  • 入浴は避ける。
  • 入浴は血管を拡張させるので頭痛が悪化するおそれがあります。

    痛みがある時は入浴を避けるのが良いでしょう。


  • 寝不足や寝過ぎにならないようにする。
  • 寝不足も寝過ぎも片頭痛の誘因。

    調子が悪いときこそ、睡眠時間が乱れないように管理することが頭痛改善の近道になります。


  • アルコール飲料や喫煙は控える。
  • アルコール飲料は、血管を拡張させるだけではなく、含まれているヒスタミンによって片頭痛をひどくします。

    煙草に含まれるニコチンは、血管を収縮させます。頭痛が起きると薬代わりに喫煙する方もいるようです。ですが、これは良くありません。

    ニコチンが切れて脳内のセロトニン濃度が低下すれば、血管の収縮のあとに拡張が起こり、イタチごっこになりますよ。


  • 亜硝酸塩を含む食べ物は避ける。
  • 亜硝酸は、血管を拡張させる作用があります。

    亜硝酸塩が含まれることが多いハムやソーセージ、インスタント食品、化学調味料などは、頭痛のある時はなるべく避けましょう。

    消化によいものを摂るようにするとよいですね。


  • 食事はバランスよく摂る。
  • 空腹は、片頭痛を引き起こしやすいとされています。

    丁度よい量を、なるべくバランスが偏りすぎないように摂るとよいでしょう。
まだ大丈夫と思っても、注意散漫になり二次災害を引き起こす可能性がありますよ。

頭痛の時は無理をしないこと、機械作業や運転などの危険を伴う作業は避けることが大切。

酷いようなら自分で判断せず、病院で一度受診されることをオススメします。





春は芽吹きの季節と言われるように、身体も自然と同様に冬場にためこんでいたものが外へ出やすくなります。

それが花粉症などのアレルギー反応だったり、うつ病や頭痛など症状は人によりさまざまですね。

「春眠暁を覚えず」という言葉の通り、春は身体や心にさまざまな変化を与える季節ですので「暁を覚えず」の状態になりやすい…

原因と対策を知っていれば、春に起こるあの不快な頭痛を過剰に恐れる必要はありません。

風が気持ちよく吹き、芽吹きのある賑やかな春です。

頭痛に悩まされて過ごすことにならないように、身体の調子にしっかり目を向けながら生活しましょう。

この記事を書いた人はこんな人

病を患った患者様方が、誤った情報に振り回されて、本筋から大きくずれてしまっている状態に遭遇する機会はとても多いです。

身体の不調で悩むかたたちの心を、少しでも楽にするお手伝いがしたいという想い、薬剤師として薬局で働くだけでなく、ライターとしても活動を始めました。


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